フォトマスクは、ガラスの板の片側に、電子回路などのパターンがクロムで描かれたものです。
クロム膜はガラスの片側だけに形成されており、場合によりペリクルという防塵保護カバーをつけて使用されます。
なお、クロム膜の一般的な構造は、光の反射を防ぐ目的で、ピュアクロムの上に酸化クロムを乗せた2層構造となっています。

フォトマスクのパターンは、ガラス板の片面にクロム膜とレジストが全面に形成されたものから、指定した部分のクロムを除去することにより製作されます。設計データ通りにクロム・レジスト面にレーザー露光し、その後、現像・エッチング工程を経てお客様のご指定通りのパターンを再現致します。
日本フイルコンでは、ポジ型のレジストを使用しているため、クロム部分にレーザー露光を行ないます。

設計データを元に、指定部分にレーザーを当ててレジストを感光させます。


ポジ型レジストの場合、露光により感光した場所が現像で除去される。


表面に現れたクロムの部分がエッチングにより除去される。


クロム上に残ったレジストを除去する。この後、洗浄してフォトマスクが完成する。